パススルーショット
別名遮蔽トランジション, 抜けショット, ワイプイン, オブジェクト隠し編集
パススルーショットとは、レンズが遮蔽物、ドア枠、群衆、木々の葉、通過する車両などを通り抜けながら移動し、その瞬間フレーム全体を遮ってから、反対側の新しい空間を見せる移動撮影のことである。空間的または時間的な飛躍を一続きのカメラの動きの中に隠すため、カットを使わずシームレスにつながって見える。
何を伝えるか
監督がこの手法を使うのは、連続性の魔法を切らさずに時間を圧縮したり空間を移動したいときだ。一瞬の暗転やブレは、まばたきや呼吸のような、隠された編集点として機能し、観客はその飛躍を意識的には認識しない。シーンに前進する勢いを与え、廊下や市場の通路を物語を動かす仕掛けに変え、旅の退屈な部分を省略しながら、ワンカットの錯覚を保つことができる。
撮り方
通常ステディカム、ジンバル、またはドリーに乗せたカメラが、フレーム全体を埋めるほど大きな物体、カーテン、壁の角、通過するトラック、群集などに向かって移動する。その物体がレンズを横切る間、オペレーターは一定速度で動き続け、遮蔽の時間はほんの一瞬、4フレームから8フレーム程度に収める。舞台裏では、この瞬間にカット、セット転換、衣装替え、あるいは時間のジャンプを隠すことができる。観客の目には暗転中に読み取れる情報がないからだ。24mmから35mm程度のワイドから標準レンズは、遮蔽物がフレームを埋めながらも読み取れる状態を保ち、慌てない一定のペースが錯覚を成立させる。
使うべき場面
- 混雑した空間を通る人物の移動を、一続きの映像の拍動に圧縮したいとき
- セット転換や時間のジャンプを、一つの連続したカメラワークの中に隠したいとき
- 市場、舞台裏、廊下を歩く人物に勢いをつけたいとき
- 暗転やディゾルブを使わずに二つのシーンをつなぎたいとき
混同しやすいテクニック

見えない編集(インビジブルカット)は動きやアクションの一致を利用してフレームのどこかで編集を隠すのに対し、パススルーは前景の遮蔽物がレンズを横切ることで飛躍を隠す点が異なる。

マッチカットは編集点を挟んで二つのショットの動作をつなぐが、パススルーは一つのカメラの動きの中に留まり、カットではなく物体そのもので変化を橋渡しする。
映画での使用例
1917 命をかけた伝令 (2019)
全編ワンカット風の演出の中で、カメラは塹壕の壁、ドア、煙を何度も通り抜け、隠された編集点や時間の圧縮を見えなくしている。
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) (2014)
カメラは劇場の通路や群衆の中を縫うように進み、壁や人の後ろを通過する箇所で、撮影日をまたぐ編集点を隠している。
プロンプト
カーテン、屋台の蒸気、看板、人の群れなど、通過する遮蔽物を具体的に指定すること。モデルは単なるブラーではなく物理的な物体を必要とする。遮蔽の前後でカメラ速度を一定に保つよう明記し、ワンカットの動きに見えるようにする。また24mmから35mm程度のレンズを指定して奥行きの読みやすさを保つ。「トランジション」や「カットして」といった曖昧な言葉は避け、物理的な通過そのものを描写し、到達先の空間を出発点とはっきり違う見た目にすることで、リビール(見せ場)の効果を出す。
このページの映像を生成した正確なプロンプトです。動きの記述はそのまま残し、被写体と舞台設定を変えてご利用ください。
Pass-through shot: the camera moves forward at a steady walking pace through a crowded night market alley in Taipei, passing directly through a hanging curtain of red paper lanterns and steam rising from a food stall that fully fills and blocks the lens for a half second, then the view opens onto a vendor grilling skewers under neon signs, the camera continuing forward without a cut, handheld but stabilized, 35mm lens, warm tungsten light, background crowd walking naturally. No text.
よくある間違い
遮蔽物が薄すぎる
レンズを横切る物体がフレームを完全に埋めない場合、観客は隙間から向こう側が見えてしまい、隠された編集や変化が丸見えになる。
リビール後の速度の不一致
遮蔽の直後にカメラの速度や方向を変えると、一続きの動きという錯覚が崩れ、仕掛けが目立ってしまう。
リビール時の光や空間の不整合
遮蔽物の向こうの空間の色温度やスケールが想定と大きく異なると、動きが滑らかでも接合部が露呈してしまう。
よくある質問
パススルーショットとは何ですか?
レンズが一時的にフレーム全体を遮る物体の中や横を通過し、その後新しい空間を見せる移動撮影のことです。一つの連続した動きに見せながら、カットや時間の飛躍を隠すためによく使われます。
監督が通常のカットではなくパススルーショットを使うのはなぜですか?
途切れない連続性と勢いを保ち、シーンを別々のショットの集合ではなく一つの流れる旅として感じさせることができるからです。長回しやチェイスシーンの臨場感を強めます。
パススルーショットにはどんな機材が必要ですか?
ステディカム、ジンバル、または滑らかなドリートラックが最適です。オペレーターは遮蔽の間も一定速度を保つ必要があります。より短く粗いバージョンならドキュメンタリー風にハンディカムでも撮影できます。
AI動画生成ツールで説得力のあるパススルーショットは作れますか?
はい、Imaginodeのようなツールでも、遮蔽物、一定のカメラ速度、到達先の空間を明確に描写すれば生成できます。モデルにはリビールを成立させるための具体的な物理描写が必要です。