バウンスライト
別名反射光, レフ板照明, 跳ね返し光
バウンスライトとは、光源から出た光を壁や天井、フォームボードやレフ板などの反射面に一度当て、その跳ね返った光で被写体を照らす手法のこと。壁や天井、フォームボードやレフ板に光を当て、直接光をぶつけない。光が拡散されることで影が柔らかくなり、顔や部屋全体がより自然でやさしい印象になる。
何を伝えるか
監督がバウンスライトを選ぶのは、シーンを「照明された画」ではなく「そこに暮らしがある画」に見せたいときだ。光が間接的に届くため、直接光のような硬いエッジが顔に生じず、それが親密さや誠実さ、日常のリアリズムとして観客に伝わる。また役者がライトの当たりすぎる場所や強い影の境目を気にせず動けるので、芝居が中断されずシーンの自然なリズムが保たれる。
撮り方
HMIやLEDパネル、あるいは太陽光を被写体ではなく反射面、フォームコアやポリボード、白い天井、壁、あるいは砂浜や雪、木々の葉に向けて当て、その反射光を被写体への実質的な光源とする。反射面が大きく、被写体に近いほど光は柔らかくなり、回り込みも広くなる。銀レフはやや強めの反射でパンチを与え、白レフはより穏やかでニュートラルな拡散光になり、金レフや暖色系の面は色被り(カラーキャスト)を加える。ガファーは光源やレフ板の位置を動かすことでライトの比率を調整し、ハードライトを追加することはしない。ハードなキーライトに対してバウンスをフィルとして使い、影を残しつつも柔らかく見えるように仕上げることが多い。
使うべき場面
- クローズアップで、肌をなめらかに見せつつ顔の立体感を完全には失いたくないとき
- 狭い室内で、直接光を当てるとテカリや硬い影ができてしまう場合
- 演出的ではなく自然に見せたいドキュメンタリー調のインタビュー撮影
- 屋外の真昼の強い日差しを、レフ板で影側の顔に跳ね返して柔らかくするとき
混同しやすいテクニック
映画での使用例
天国の日々 (1978)
ネストール・アルメンドロスはマジックアワーの空光と麦畑からの反射フィルを活用し、従来のスタジオ照明を使わずに柔らかく暖かみのある顔の描写を実現した。
ムーンライト (2016)
撮影監督ジェームズ・ラクストンは強めのバウンスとソフトな光源を用いて、黒人の肌の色を硬くならず豊かで均一なディテールで描き出した。
トゥ・ザ・ワンダー(いのちの木) (2011)
エマニュエル・ルベツキは自然光とレフ板、太陽光の反射を使い、テキサスの家や庭のシーンで顔の光を柔らかく仕上げた。
プロンプト
反射させる面(白い壁、雪原、銀レフ板など)を具体的に指定し、モデルに「これは可視の照明機材ではなく間接光である」と理解させること。soft wrapped light、gentle even illumination、no hard shadow edges といった表現を使う。spotlight、harsh beam、direct sun hitting the face といった言葉は避けること。これらはモデルをハードライトの方向に誘導してしまう。具体的な反射材質(フォームボード、淡い色の砂、霧がかった空気など)を挙げると、物理的に整合性のある描写になりやすい。
このページの映像を生成した正確なプロンプトです。動きの記述はそのまま残し、被写体と舞台設定を変えてご利用ください。
Bounce light. In a dim garage workshop, a young mechanic holds a large white reflector board at chest height; sunlight from the open door hits the white board and bounces up onto his face, softly filling the shadows under his eyes and chin with a warm, even glow and no hard edges. He tilts the board and the soft light on his face shifts smoothly. Static camera, medium close-up. No text.
よくある間違い
レフ板やバウンス面が被写体から遠すぎる
反射面を被写体から遠く離すと光量が大幅に落ち、光源側を無理に強くする必要が生じ、そもそも狙っていた柔らかさが失われてしまう。
反射面の色を無視する
色のついた壁や木の床、色のついた布に反射させると、その色が肌に被ってしまう。意図的な色被りでない限り、ニュートラルな白や銀の面を使うのが基本。
バウンスだけに頼りすぎる
方向性のあるキーライトを一切使わず、すべてをバウンスだけで構成すると、顔がフラットで立体感のない絵になりやすい。明確なキーライトやバックライトと組み合わせ、顔に立体感と奥行きを残すこと。
よくある質問
バウンスライトとは何ですか?
バウンスライトとは、壁や天井、レフ板などの面に光を一度反射させてから被写体に当てる照明手法のことです。直接光を当てるのではなく反射光を利用することで、光が拡散し柔らかくなり、顔や部屋にできる硬い影を減らすことができます。
バウンスライトにはどんな面が向いていますか?
大きくてマットな、明るい色の面が向いています。白いフォームコア、ポリボード、白く塗られた天井、屋外なら淡い色の砂浜や雪、明るい色の壁などです。銀レフは光量を多く反射でき、白い面はより穏やかでニュートラルな拡散光になります。
バウンスライトと拡散光(ディフューズ)は同じですか?
重なる部分はありますが同じではありません。拡散光はスクリムなど半透明の素材に光を通して柔らかくする手法で、バウンスライトは面に反射させて柔らかくする手法です。どちらも被写体に柔らかく回り込むような質感の光を生み出します。
AIの動画生成ツールでバウンスライトの表現は作れますか?
はい。可視の照明機材を指定するのではなく、反射面とそこから生まれる柔らかく影の少ない回り込みの光を説明することで、Imaginode上で使えるようなモデルでも説得力のあるバウンスライティングを再現できます。

