スローモーション
別名スロモ, オーバークランク, ハイスピード撮影
スローモーションとは、実際の撮影フレームレートを再生時のフレームレートより上げて撮影し、それを通常速度で再生することで動きを引き延ばして見せる技法。オーバークランクと呼ばれるこの手法により、一瞬の出来事が数秒に伸び、通常速度では見えない所作や衝撃、表情の変化が浮かび上がる。
何を伝えるか
監督がスローモーションを選ぶのは、その瞬間の実際の長さ以上の重みを持たせたいときだ。転倒、視線、拳が当たる瞬間。時間を引き延ばすことでその一瞬をシーンの流れから切り離し、観客にじっくり見せる。物理的な動作を情感の表現へと変換する手法とも言える。暴力に品格を与えたり、ある所作をロマンティックに見せたり、あるいは体がすでに感じていたことを目に捉えさせたりする。
撮り方
本来のスローモーションはポスト処理での単純な再生速度変更ではなく、撮影時に上げたフレームレートによって作られる。48〜96fpsなら軽いスロー、120〜240fpsではっきりとしたスローモーションになり、水しぶきやガラスの破砕といった細部をほぼ静止画のように見せたい場合はハイスピードカメラで1000fps以上を使うこともある。1秒あたりの撮影フレーム数が増える分、各フレームの露光時間は短くなるため、通常より大幅に光量を足すか、絞りを開けて露出を確保する必要がある。またシャッター角度を広めに設定し、1フレームごとの自然なモーションブラーを残すのが基本。絞りすぎるとストロボのようなカクついた動きになってしまう。音声はスロー再生に合わせて単純に引き延ばせないため、別録りして後で同期させる。
使うべき場面
- 拳が当たる瞬間、ジャンプ、衝突など、身体的なアクションに意味の重みを持たせたいとき
- 表情や所作を、実時間よりも長く観客に見せたいとき
- 水や埃、布や髪の動きが、通常速度より引き延ばした方が表現として豊かになるとき
- 物語の転換点に、宙に浮いたような、夢幻的な時間の一拍を置きたいとき
混同しやすいテクニック
映画での使用例
炎のランナー (1981)
ビーチを走る選手たちをスローモーションで撮影し、ただの練習風景を叙情的で神話的な映像に変えている。
300〈スリーハンドレッド〉 (2006)
戦闘シーンで衝突の瞬間にスローモーションへ切り替え、一打一打を最大限の視覚的重量感で際立たせている。
プロンプト
実時間に対してどの程度の速度で見せたいか(目安として実速度の10〜25パーセント程度)を具体的に指定し、その間に空中で止まったように見える要素、水滴、埃、髪、布などを描写する。オーバークランク撮影は露出を確保するために光量が多いため、光が柔らかく均一であることも書き添えるとよい。「シネマティックなスロー」といった曖昧な言葉だけに頼らず、モデルがゆっくり動かせる具体的な物理要素を1つ軸に据え、カメラの動きは静止か一定速度のゆっくりしたトラックに留めて、時間効果と競合させないこと。
このページの映像を生成した正確なプロンプトです。動きの記述はそのまま残し、被写体と舞台設定を変えてご利用ください。
Slow motion: a lone hiker in a weatherproof jacket strides through a misty pine forest, one foot lifting off a bed of wet ferns as a fine spray of water droplets hangs suspended around the ankle. The camera tracks alongside at eye level with a 50mm lens, moving at the same slowed pace as the subject, roughly one-fifth of real time. Mist drifts faintly in the background at normal speed, jacket fabric and loose hair ripple gently, and soft overcast light stays even and diffused throughout the shot. No text.
よくある間違い
何もかもスローにして、何も際立たせない
シーン全体をスローモーションで多用すると、その威力が薄れてしまう。1シーンにつき1〜2回の見せ場に絞ることで、時間の変化そのものが観客にとって意味を持ち続ける。
ハイフレームレート撮影の露出不足
120fps以上で光量を足さずに撮影すると、各フレームの露光時間が短くなるため暗くノイズの多い映像になる。撮影前に照明を増やすか絞りを開けて対処すること。
低いフレームレートで撮った映像を無理に伸ばす
現場でオーバークランクせず、通常速度で撮った映像を編集でスロー再生すると、カクつきや不自然な補完映像になりやすい。可能な限り現場で実際にフレームレートを上げて撮影すること。
よくある質問
スローモーションとは何ですか?
スローモーションとは、撮影時のフレームレートを最終的な再生フレームレートより上げて撮影し(オーバークランク)、通常速度で再生することで動きを引き延ばす撮影技法です。動作の細部が見えやすくなり、その瞬間の重みが強調されます。
スローモーションにはどのくらいのフレームレートが必要ですか?
48〜96fpsなら軽いスロー効果、120〜240fpsで明確にスローになった動きが得られます。水しぶきや衝撃の瞬間などをほぼ静止したように見せたい場合は、専用のハイスピードカメラで1000fps以上を使うこともあります。
スローモーション撮影には光量を増やす必要がありますか?
はい。フレームレートを上げると1フレームあたりの露光時間が短くなるため、光量を足すか絞りを開けないと映像が暗くなります。これはオーバークランク撮影で最もよくある技術的な失敗の一つです。
AI動画生成ツールでもスローモーションは作れますか?
はい。Imaginodeで使われているようなモデルでも、プロンプトでスローの速度感と、宙に浮く水滴や揺れる布など具体的な物理的要素を指定すれば、モデルが引き延ばすべき対象を明確に認識でき、説得力のあるスローモーションを生成できます。

